q1uestion1

今、歯科では女性が活躍してるって本当?

Answer1

20代の歯科医師の半数近くが女性です。

かつては圧倒的に男性が多かった歯科医師ですが、最近増えているのが女性歯科医師の活躍です。男性に比べて指が細く手が小さい女性は、口腔内での繊細な施術がしやすい、小さな子どもの治療がしやすいなど歯科医師に向いているといえるでしょう。令和2年の厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、歯科医師全体では女性は約25.0%。しかし、年齢層が低くなるほど女性の割合が増え、30〜39歳では約36.5%、29歳以下では約46.4%となっています。今は、女性の歯科医師が珍しくない時代なのです。将来、歯科医師として病院や歯科診療所に勤務したとき、目標になる同性の先輩の存在は仕事を続けていくうえで心強いものです。

歯科医師めざして勉強中!

歯学部 歯学科 3年生 H.Tさん

先生の教え方が親切で、安心して勉強できます。

入学するまでは6年間勉強についていけるのか不安でしたが、親切に勉強を教えてくださる先生が多く安心しました。先生に気軽に質問もできます。将来は患者さんの気持ちに寄り添える歯科医師になれるよう頑張ります。

歯学部 歯学科 5年生 M.Tさん

口腔外科医師になり、多くの人を支えたい

将来の夢は舌がんの治療などを行う口腔外科医師。勉強は正直大変ですが、熱意ある仲間と支え合い、部活動にも入り、学外では歯科助手のアルバイトをしながら目標に向かって学んでいます。

q1uestion2

結婚や出産をしたあとも働ける?

Answer2

約3人に1人が歯科診療所勤務。復職もしやすい環境です。

歯科医師は将来、診療所を開業するイメージがあるかもしれません。でも実は、歯科医師の約30%が歯科診療所勤務。そのほか、病院の勤務医などを含めると約37.5%が開業ではなく、勤務医の道を選んでいます。歯科医師は国家資格の取得と高度な専門知識が必要とされる仕事ですから、結婚や出産、配偶者の転勤などで仕事を離れることになっても、その後、街の歯科診療所などに復職しやすいといえます。

厚生労働省「令和2年 医師・歯科医師・薬剤師統計」
(旧:医師・歯科医師・薬剤師調査)

Question3

歯科医の収入はどれくらい?

Answer3

男女とも、安定した収入で長く続けられる仕事です。

口内環境や口腔機能は全身の健康や生活の質に影響します。超高齢社会の中で、歯科医師に求められる役割は広がり、歯科医療は日々高度化しています。歯科医師としての知識や技術をアップデートしながら、患者さんの治療にも力を注いでいくには、経済的なゆとりも大切です。令和3年賃金構造基本統計調査によると、平均年齢38.7歳の歯科医師の平均収入は月収58万4700円、年間賞与(ボーナス)85万6000円。実際には勤務先や年齢、キャリアなどによって違ってきますが、安定した収入が見込め、やりがいのある仕事を長く続けることができます。

Question4

開業医以外の働き方はある?

Answer4

総合病院で全身疾患と関わり、安心・安全な医療を提供できます。

「歯周病を治療すると糖尿病の数値が良くなる」「口腔が健康な人は医科の医療費も少ない」といった研究結果により、歯科は全身疾患と大きく関係していることが明らかに。そのため、歯科や口腔外科を開設する総合病院が増え、医師と歯科医師は対等のパートナーの立場として、病院勤務の歯科医師が求められています。口腔外科医は、抜歯だけではなく、顎顔面領域の悪性腫瘍や顎の骨折などの手術を担当します。これらは医師は行いません。歯科医師は、顎顔面領域のスペシャリストとして活躍することができます。また、最近では高齢化に伴い「摂食・嚥下リハビリテーション」に特化した病院も開設され、ここでは歯科医師が診療の中心となります。今後は、歯科における専門性を高めるため、歯科医師が標榜できる専門職種が増える予定。活躍の場はますます広がっていきます。

Message

北海道医療大学 歯学部 歯学科 伊藤 修一 教授

民間企業へ、世界へ。活躍の場が広がっています。

これからの歯科医師は、全身疾患に対応するための口腔内のスペシャリストとして、医科などに助言する場面が多くなります。また、開業や医局勤務だけでなく、大学などの教育機関や研究機関、厚生労働省や保健所などの行政機関、歯科材料企業などの民間企業で研究開発に携わる道もあります。日本の歯科治療技術や歯科材料は世界トップレベル。地域医療だけでなく、世界に向けて貢献する歯科医師の誕生に期待しています。