福祉マネジメント学科
アングル作『スフィンクスの謎を解くオイディプス』は、ルーブル美術館の隠れた名画の一つです。このスフィンクスの謎々とは、“朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは何か”というものでした。その答えは、“人間”です。科学の世界では、いわゆる「乳幼児期」「青年期」「壮年期」「老年期」のように人生の断面として捉えることが一般的ですが、スフィンクスの謎々は人生を連続性の視点から捉えようとする試みです。さて、福祉国家の理念である“揺りかごから墓場まで”は、人生の連続性を象徴するものです。その根幹を支える制度が、年金・医療・福祉によって構成される社会保障です。持続可能な制度のあり方について、ともに考えてみませんか。
教授
志水 幸しみず こう
大学では、おもに教職課程の授業を担当しています。「教育学」と「教育福祉」が専門分野です。次の内容の授業ができますので、是非、活用してください。 ○点字、スロープなどのバリアフリー、福祉はなぜ社会に必要なのかを、実際にさまざまな道具等を使いながら「(バリア」と「フリー」の体験)、わかりやすく学べます。 〇福祉の視点での「みんなにやさしいまちづくり」について、考えることができます。 ○「福」「祉」の意味を、福祉という仕事の内容、大学で学ぶ福祉の内容を踏まえまがら、わかりやすく学べます。 ○特別支援学校・高校の教員の仕事内容や魅力を、免許の取得方法を含めて、わかりやすく学べます。 「福祉」について、広く考えます。福祉の役割、学ぶ大切さ、自分の身近な問題であること、また福祉を学んだあとの様々な仕事に就についても紹介できます。福祉を学ぶ、仕事の魅力をみなさんにお伝えできたらと思います。
白石 淳しらいし じゅん
現代社会を俯瞰すると、格差や孤立化といった社会的な課題と多様性(ダイバーシティ)を認め合う社会を目指す、大きな転換期と迎えていると言え、ストレス社会とも評されます。ストレス社会は、メンタルヘルス(精神保健)に不調をきたす人々も生み出します。国家資格である精神保健福祉士は国民のメンタルヘルス課題を支援するソーシャルワークを行う専門職として期待され、本人や周囲、社会に向けて支援活動を行っています。本講義では精神保健福祉士の紹介と精神保健福祉士の支援の実際として、大学で学ぶ「○○モデル」「△△アプローチ」というものをご紹介します。普段の私たちの生活にも役立ちます!
准教授
橋本 菊次郎はしもと きくじろう
Quality of lifeが医療において重要視さています。生命・生活・人生の意味を持つLIFE。「人生」には、時に生命よりも重要な「何か」があることがあります。 思いがけない妊娠、突然の病気、いのちを終う時、重要な「何か」に気づくきっかけになります。金はないけど幸せに暮らしたい、大切な人と暮らしたい・ひとりで生きていきたい、大好きなことを続けたい。重要な「何か」の実現には、誰かのサポートが必要となることがあります。 ソーシャルワーカーは、関心を持ち、一緒に一歩を踏み出すことで「周りの環境(社会)」を変えられることがあることを知っています。この価値ある「何か」の実現に向け、医療専門職はもちろん、当事者と相談しながらサポーターを増やしチームづくりを行います。チーム医療の形成プロセスと「LIFEを支える」ことについて、体験的に考えてみませんか。
巻 康弘まき やすひろ
学校はみなさんが長い間かかわりを持つ場所です。その学校に福祉の専門職であるソーシャルワーカーがいることをご存知ですか。学校のことや家庭のこと、友達のことや将来のことなど、この時期だからこその悩みや問題について、ソーシャルワーカーは「子どものいちばん」を大切にして、一緒に解決していきます。スクールカウンセラーとは違うの?どんなことを相談できるの?どんな方法で解決するの?など、体験を交えながら、学校での役割について考えていきましょう。
福間 麻紀ふくま まき
当事者研究という精神保健福祉分野の新しいパラダイムについて解説します。当事者研究にはいろいろな可能性が含まれていますが、ソーシャルワークの教育に必要な自分を観察するということのための道具として活かせることや今の時代に求められる対話をする力も養えること、またこの実践をつづけることにり、お互いに対し寛容になり、今世界で起こっている人間の闘争を減少させる糸口にもなるのではないかというお話をしたいと思います。
講師
奥田 かおりおくだ かおり
障がいのある方の中には、自分で呼吸や食事をすることが出来ない方がいます。その方々に対して、痰の吸引や栄養を摂れるようにする「医療的ケア」が必要となります。医学の進歩や超高齢社会により、医療的ケアの必要性が高まり、2015年から介護福祉士等の実施が認められるようになりました。「医療的ケア」を担うことで、医療的ケアが必要な子どもや人、家族が安心して心地よく暮らせることにも繋がります。本講義では、「医療的ケア」について知り、ケアの必要性や対象となる方々への接し方等を一緒に考えてみたいと思います。シミュレーターを使用した体験も行う予定です。
下山 美由紀しもやま みゆき
近年、障がいがある人のスポーツ、特に「パラスポーツ」と呼ばれるスポーツを目にする機会が増えてきました。障がいがある人にとって、スポーツの役割とはなんでしょうか。からだを動かして体力をつける、といった身体的健康のイメージがあるかもしれません。もちろん、スポーツは健康増進に重要です。しかし、それだけではなく、「生活」を充実させていく大きな役割も持っています。福祉の立場から障がいがある人のスポーツについて、本人はもちろん周囲の人、そして社会に対する役割を考えてみませんか。パラスポーツの理解も深めていきましょう。
近藤 尚也こんどう なおや
みなさんのおじいさんやおばあさんは、元気に生活していますか?人によって違いますが、75歳ぐらいになると「体」や「心」、そして「人間関係」に大きな変化が現れます。体の変化が大きくなると、人の助けが必要になり、生活が難しくなることがあります(これを要介護状態と言います)。心の変化としては、うつ病や認知症になることがあります。いつまでも元気に過ごすためには、高齢者に起こりやすい体の変化を正しく理解し、周りの人たちが優しく手を差し伸べることが大切です。 本講義では、体の老化を正しく理解するために、「高齢者疑似体験」を行います。これにより、お年寄りの苦労を理解することができます。お年寄りの人数が増えている社会ですので、どのような仕事を目指す人にとっても貴重な体験になると思います。
池森 康裕いけもり やすひろ
皆さんの介護のイメージはどのようなものでしょうか。「介護は大変そう」、「介護を受ける人ってかわいそう」と思うところがありますか?実際にそのようなこともあると思います。でも、そのようなことばかりではありません。誰にでも感情があり、笑顔になることができます。相手の自然な笑顔を見ると自分も嬉しくなりませんか?その笑顔を作るのも介護です。介護される側・する側が一緒に笑顔になれることとはどのようなことなのか、一緒に笑顔になりながら考えてみませんか。
髙橋 由紀たかはし ゆき
児童虐待のニュースの多くが「児童相談所に保護されました」で終わっています。虐待被害にあった子どもにとって、児童相談所への保護は解決ではなく、始まりです。虐待の被害にあった子どもがその後どのような生活をしているのか、どのような困難を抱えて生きているのか、加害者とされる大人が抱えている困難とは何か。「親子を分離して解決」ではなく、子どもが安心して生活できるよう、地域に求められることについてお話しします。
助教
片山 寛信かたやま ひろのぶ
人はそれぞれ育った環境や体験したことによって物事への見方・考え方・感じ方が異なります。一方で、見方や考え方、感じ方が人と違うと不安になったり、孤独を感じることもあります。 「人と違うこと=悪いこと」なのか、生活の中で起こることは、「良い・悪い」「0点・100点」のように明確に分けられる者ものなのか。写真や動画、社会の出来事などを題材に、一緒に眺め交流することで、安心して人との違いを体験し多様な価値観を学ぶ機会にしたいと思います。
鈴木 和すずき わたる
集合時間
1年生(4年生)
2年生(5年生)
3年生(6年生)
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合計