薬学科
人間は長い年月と多額の費用をかけて様々な化学構造をもつ薬品を発見・合成してきました。しかし、薬品はそのまま飲むとすごく苦かったり、分解してしまったりします。そこで私達が飲んだ時に医薬品が有効に働くように、錠剤やカプセルのような形にします。そこにはどんな工夫がされているか想像できますか?きっと皆さんが予想もしていなかったドラマチックな工夫がなされているのです。 講義では、最近の新薬も含めてDrug Delivery Systemと呼ばれる工夫された医薬品について、効果や副作用、身体の中での動きを併せてお話します。
准教授
小田 雅子おだ まさこ
歯学科
口は人間が生命活動をしていくためにとても重要な器官です。そのような口の中、顎、顔面およびその周囲組織にもさまざまな病気が発生します。口腔外科は歯科の一分野で、顎の中に深く埋まっている歯、顔や顎の骨折、変形や先天異常、顎の骨の中の嚢胞(袋)や腫瘍さらには生命を脅かす口腔がんなどの病気に対して外科的に治療を行うことを専門としています。治療によって審美的な形態と食事や会話などの機能回復に務めています。健康的な生活が維持されることを治療の目的にしている命と向き合う口腔外科についてお話しします。
教授
永易 裕樹ながやす ひろき
歯科医師は虫歯の治療で、削る→つめる、被せるというイメージから「歯大工」と言われることも一昔前はありました。その世界は毛髪一本分よりも小さな精度が求められる世界です。その精度の実現のために、大工のような「職人技」に加えて、皆さんが習っている「物理学」「化学」「生物学」を応用するサイエンティストな一面もあります。また歯科医師は患者さんへのカウンセリング技術も求められる、文系の面もあります。苦労してなった歯科医師の年収は職業別では6位(医師で2位)と比較的高いわりに、超過勤務時間が職業別で12番目に少ない(医師は64位)というバランスの取れた職業です(H30厚労省調べ)。パートタイムもあり女性のライフイベントにも対応しやすい職業とも言えます。本講義では、歯科医師のなり方と職業イメージがわかるような機会としたいと思います。
門 貴司かど たかし
看護学科
病気になった時、子どもは自分の病気をどのように理解しているのでしょう?入院したり治療を受ける時、子どもはどんな体験をしているのでしょう?講義では、子どもの成長・発達の特徴を考えながら、看護師が行う病気の説明方法や医療行為を受ける子どもが自らの力を発揮できるような看護の工夫についてお話します。看護学生が講義や実習で使用している教材も紹介します。
木浪 智佳子きなみ ちかこ
生命の誕生に関わる助産師の資格を持つ教員から、妊娠・出産と新生児の生理について講義をします。新生児が健康に育つためには、親となる皆さんの健康がとても大切です。早い段階から正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠・出産につながります。妊娠前から妊娠中に食べたものや飲んだもの、行動の一部は胎児に影響することがあります。講義を通じて皆さんご自身の健康、そして命について関心を向けていただければと思います。
常田 美和つねた みわ
皆さんは、ナース・プラクティショナー(NP)という看護師について、聞いたことがありますか? 世界各国には、処方権(お薬を処方する資格)を持つ看護師がおり、多くの地域医療を支えています。NPは、看護師のキャリアアップ・コースの一つで、大学院の修士課程を修了しなければ得られない資格です。高度な知識とスキルをもつNPは、医学的評価と生活の質、両方の観点を統合し、患者に必要な医療を判断してタイムリーに提供します。残念ながら、日本ではまだ処方権は医師のみが持つ権限となっており、国家資格として海外のNPと同等の権限を持つ看護師は誕生していませんが、その準備は着々と進んでいます。北海道医療大学では、国の制度化に先駆け、NPの養成コースを大学院に開設しています。この講義では、将来看護師を目指す方に、ぜひ、看護師の未来像を知って頂きたいと思います。
講師
石角 鈴華いしずみ れいか
福祉マネジメント学科
大学では、おもに教職課程の授業を担当しています。「教育学」と「教育福祉」が専門分野です。次の内容の授業ができますので、是非、活用してください。 ○点字、スロープなどのバリアフリー、福祉はなぜ社会に必要なのかを、実際にさまざまな道具等を使いながら「(バリア」と「フリー」の体験)、わかりやすく学べます。 〇福祉の視点での「みんなにやさしいまちづくり」について、考えることができます。 ○「福」「祉」の意味を、福祉という仕事の内容、大学で学ぶ福祉の内容を踏まえまがら、わかりやすく学べます。 ○特別支援学校・高校の教員の仕事内容や魅力を、免許の取得方法を含めて、わかりやすく学べます。 「福祉」について、広く考えます。福祉の役割、学ぶ大切さ、自分の身近な問題であること、また福祉を学んだあとの様々な仕事に就についても紹介できます。福祉を学ぶ、仕事の魅力をみなさんにお伝えできたらと思います。
白石 淳しらいし じゅん
近年、障がいがある人のスポーツ、特に「パラスポーツ」と呼ばれるスポーツを目にする機会が増えてきました。障がいがある人にとって、スポーツの役割とはなんでしょうか。からだを動かして体力をつける、といった身体的健康のイメージがあるかもしれません。もちろん、スポーツは健康増進に重要です。しかし、それだけではなく、「生活」を充実させていく大きな役割も持っています。福祉の立場から障がいがある人のスポーツについて、本人はもちろん周囲の人、そして社会に対する役割を考えてみませんか。パラスポーツの理解も深めていきましょう。
近藤 尚也こんどう なおや
人はそれぞれ育った環境や体験したことによって物事への見方・考え方・感じ方が異なります。一方で、見方や考え方、感じ方が人と違うと不安になったり、孤独を感じることもあります。 「人と違うこと=悪いこと」なのか、生活の中で起こることは、「良い・悪い」「0点・100点」のように明確に分けられる者ものなのか。写真や動画、社会の出来事などを題材に、一緒に眺め交流することで、安心して人との違いを体験し多様な価値観を学ぶ機会にしたいと思います。
助教
鈴木 和すずき わたる
臨床心理学科
「こころ」の状態がどうなっているのか直接、目で見たり、触って確かめたりはできません。では、どうしたら、「こころ」の状態を知ることができるでしょう。皆さんもこのような体験をなさったことはあまりませんか。教室の前に出て発表するとき、胸がドキドキしたり、手に汗をかいたり、声が上ずったりしませんか。友だちから嫌な言葉を言われたとき、頭が熱くなったり、身体に力が入ったりしませんか。このとき私たちは緊張していると感じたり、不安になったり、怒りを抱いたりします。心理学のある領域(生理心理学)では、からだの変化を観察(測る)ことで「こころ」の状態を推し量る研究を行っています。講義では、実際にからだの状態を観察しながら「こころ」の状態を測定する研究の一部を紹介します。
百々 尚美どど なおみ
インターネット技術の進展によって日々あらゆる情報が大量にやりとりされています。豊かな生活を持続可能なものにするためにいかに情報を有効活用するか、そのために最近注目されているのがデータを分析し、新たな価値を産みだす「データサイエンス」という研究分野です。例えば、「年齢や性別でおすすめ商品を分けて広告したら売り上げが伸びた」というのもデータサイエンスから生まれた価値です。「データ分析」と聴くと大きなコンピュータを使って高度なプログラミングをして思われがちですが、最新のクラウド技術によってインターネット上で誰でも手軽にデータを分析し、多様な知見から新たな価値を産みだすことができるようになりました。基本的な活用方法をご紹介するとともにデータサイエンスを学ぶに欠かせない考え方を、ロボットを使って楽しみながら身に着ける方法も合わせてご紹介します。
西牧 可織にしまき かおり
作業療法学科
新型コロナウイルスの感染防止のために、外出や人との接触などさまざまな行動が制限されるようになりました。その時に感じる気持ちは、病気や障害を抱えてしまっている人に生じている、不自由さやバリヤにさいなまれている心境に近いと推察されます。 作業療法の視点や観点では、日常生活や家事、仕事、余暇活動などにまつわることすべてを「作業(Occupation)」といいます。人間は作業的存在であり、“自分らしく生きること”の中心には、その人に特有な価値や意味を持つ作業があると考えられています。大切な作業が思うようにできないことは、無力感につながり、大きなストレスを伴うことから、健康状態の悪化につながることがよく知られています。改善のためのキーポイントは、再び意味や価値のある作業が遂行できた実感が、内面に生じる「自信」へとつながっていくことです。
鎌田 樹寛かまだ たつひろ
ヒトが人であるために必ず持っている器官、「脳」はその形や機能も含めて人によって実に様々です。作業療法ではこうした脳が障害された時に生じる注意障害や記憶障害など、様々な困難さがある患者さんに対してリハビリテーションを行うことが多くあります。一方でこうしたリハビリテーションの効果を裏付けるために、様々な脳機能(認知機能)に関する研究が日夜行われており、外見をパッと見ただけではわからない脳という複雑な器官の解明が進んでいます。これらの知見は、もちろん病院などに入院している患者さんへのリハビリテーションに応用できるものですが、同時に健常な脳の中、学校や普段の生活の中で起こっている現象についても多くの示唆を与えます。そして、それらの知見の中には「より『賢く』お勉強をするためにはどうしたらよいか?」のヒントも隠されているかもしれません。 高次脳機能、神経心理の領域に携わる作業療法士の観点から、皆さんの身の回り…特に「お勉強」と脳の関係性について、現在知られているトピックスを取り上げつつ、皆さんの日常生活とリハビリテーションの理解を繋ぐお手伝いをさせて頂きます。
桜庭 聡さくらば さとし
「からだ」と「こころ」は繋がっている、ということを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。「からだ」の不調は「こころ」の不調をもたらしますが、その逆も然りです。このような「からだ」と「こころ」の関係を「心身相関」と言います。近年、「心身相関」に着目した身体・心理症状へのアプローチ方法が注目されており、リハビリテーションへの応用が期待されています。「心身相関」に着目した現存するアプローチ方法をお話しするとともに、どのようにリハビリテーションに応用できるのか一緒に考えてみましょう。
齋藤 隆司さいとう りゅうじ
みなさんは「重症心身障害」という言葉を耳にしたことはありますか?「重症心身障害児・者」とは、重い身体の障害と知的な障害をあわせもつ方々のことを言い、生活することに多くの困難を抱えています。数々の困難を抱える「重症心身障害児・者」の方々やそのご家族が、どのようにしたらより良い生活を送ることができるでしょうか?そのためにはまず社会で暮らすみなさんが当事者の方々を知り、寄り添う気持ちを持つことが大事だと思います。私が作業療法士として、特別支援学校において重症心身障害児の支援を行ってきた経験を基に、少しでも重い障害のある方々について考えていただく機会となるような講義ができればと考えています。
依田 泰知よだ たいち
言語聴覚療法学科
「話す」という動作ができる動物は、ヒト以外ほとんどいません。動物の身体の“かたち”は、それらの“はたらき”を生み出す上で大切な要因の一つです。この授業では、ヒト特有の「話す」という“はたらき”を、口、喉、鼻の“かたち”から皆さんと考えてゆきます。
下村 敦司しもむら あつし
「きこえ」はお母さんのお腹にいるときには完成し、音と人との関わりは生まれる前から始まっています。子どもたちは多くの音のシャワーを浴びることで「話しことば」を獲得し、コミュニケーションを学んでいきます。そして、コニュニケーションを通して判断や解釈を深めていくのです。みなさんは「きこえない」環境を想像したことがありますか?小さいことから「きこえない」ことで影響をうけることはどんなことでしょう?言語聴覚士には赤ちゃんからご高齢の方まですべての年代の「きこえ」に寄り添い、サポートをする仕事があります。あらためて「きこえ」について深く考えてみませんか?
才川 悦子さいかわ えつこ
私たちは普段、左右の手足を1つの個体として感じ、左右の手足を協調させながら一貫した行動をおこなっています。そしてこうした状況を当たり前のこととして捉えています。ところが、脳梁という脳の部位が損傷されると、右手での答えと、左手での答えの内容が異なるという奇妙な現象が起こりえます。それはまるで2つの人格が左右の手を介して別々に応えているかのようです。 具体的には一体どんなことが起こっているのでしょう。またなぜそんなことが生じるのでしょう。 本講では、脳の構造を学びながら、どんな現象が何故起こるのか、一緒に考えてみましょう。
中川 賀嗣なかがわ よしつぐ
言語聴覚士という名前から、「ことば」や「きこえ」の障害を診断・治療するイメージを持ちやすいのですが、実際には言語聴覚士の仕事は幅広く、人間の生活を支えている記憶力や注意力などの脳機能の検査や訓練も行います。記憶力や注意力をどのような方法で調べるのかを、実際に検査を体験しながら大脳の機能にかかわる言語聴覚士の仕事を紹介したいと思います。
田村 至たむら いたる
高校時代の私は、とにかく子どもに関わる仕事がしたいと考えていました。ですから、保育士になろうか小学校教諭になろうか迷っていたと思います。しかし心のどこかで「個」にもっと深く関われる仕事はないか、と考えていたこともありました。そんな時に目にしたのは言語聴覚士が子供にセラピーを行っている写真でした。現在、私は聴覚障害をもつ子どもに言語聴覚士として関わっています。新生児期から早期に難聴を発見するための検査や、その「個」に適切な補聴手段を考え、ことばを覚えるために必要な手段を選択し療育を行います。そして、それぞれのご家族が望む人生を歩めるように支援するのが私たち言語聴覚士の仕事です。模擬講義では小さな子どもにどのように聴覚検査をするのか、どのようにことばを学習する療育を行っているのかについてお話したいと思います。
葛西 聡子かさい さとこ
皆さんは自分がことばをどのように獲得したか覚えていますか?子どもは1歳頃に意味のあることばをしゃべりはじめ、3~4歳頃には、ことばをつなげてお話しができるようになります。学校に入る頃には、ひらがなを拾い読みできるようになっています。けれども、何らかの理由で、ことばを話したり理解したりすることが難しいお子さんがいます。私たち言語聴覚士は、ことばの発達を評価し、それを解釈して支援・指導を行うことで、子どもたちの発達を促す仕事をしています。講義では、子どもの発達に関わる言語聴覚士の仕事を紹介したいと思います。
小林 健史こばやし けんじ
言語聴覚士は、「話す、聞く、食べる」障害に対するリハビリテーションを行う専門職です。障害をもつ方々の年代は子どもから高齢者まで幅が広く、またそれぞれの障害の原因も様々です。そのため、活躍の場は、病院以外に保健施設、福祉施設や教育機関など多種多様です。また、超高齢化や医療の高度化といった社会背景をもとに、言語聴覚士のニーズはますます高まっています。 本講義では、仕事内容や実際の現場など、言語聴覚士について詳しくお話します。 ※講師は言語聴覚療法学科の教員から手配します。
お申込み後に調整
臨床検査学科
まずは臨床検査技師という職業について、具体的に何をする職種なのかをお伝えします。臨床検査技師のイメージをつかんで貰った上で、その職業に就くためにはどんな勉強が必要なのか、つまり大学に入ってからどんな科目を学ぶのかを実際のカリキュラムを例示して説明します。 さらに大学を卒業した後のことや、高校生の皆さん一人ひとりが目指す将来像の描き方について、考えていく切っ掛けを共有したいと思います。
江本 美穂えもと みほ
「将来、人工知能(AI)に仕事を奪われるのではないか?」。そう考えたことは、ありませんか? 医療においてのAIの導入や、電子化技術(デジタルトランスフォーメーション:DX)は急速に進化しています。機械学習・・・ディープラーニング・・・聞いたことはあるがよくわかっていない事を理解することで「ヒトにしかできない事、AIが得意な事」がわかるはずです。これからの医療人に求められる「+α」を学ぶために、医療分野で活用されるAI技術について講義します。
髙橋 祐司たかはし ゆうじ
全学教育推進センター
運動をすると筋肉や心臓、肺などが鍛えられ、いわゆる運動能力が高まります。また体力が向上し、健康の維持増進につながります。では、我々の体全体をコントロールしている“脳”は、運動によって鍛えることができるのでしょうか?答えは「Yes」ですが、脳には様々な領域があり、すべての領域が運動によって鍛えられる訳ではありません。この講義では、記憶や情動(不安やうつ)の調節に関わる海馬が運動で鍛えられること、そして海馬を鍛えるのにオススメの運動について解説します。この講義を通して、脳、特に記憶や情動という観点から運動(体育)の意義を再考してみたいと思います。
井上 恒志郎いのうえ こうしろう
集合時間
1年生(4年生)
2年生(5年生)
3年生(6年生)
参加人数の詳細が不明の場合は合計欄に概数を記入してください。
合計