心臓は全身に血液を送るポンプの役割があります。そのポンプが機能不全になると、疲れやすくなったり息切れが起きてきます。これはその人の人生の質(QOL)や命にもかかわる大きな問題です。この心不全のいろいろな重症度に応じて、薬物療法や食事療法などを行いながら正しく運動療法を併用することによって、その方のリハビリテーションに大きな成果をもたらすことがあります。講義の中では、心臓の役割や心不全という状態の仕組み、運動療法の方法についてわかりやすくお話をします。
~ヒト・人の生活・地域を支える...それが理学療法士の仕事~
皆さん、リハビリテーションと聞いて何を想像しますか?訓練とか運動を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、リハビリテーションとは、もっと大きな概念です。簡単に言うと「再び、その人らしく生活していくための取り組みの全て」ということになります。次に、理学療法士と聞いてどんなイメージを待ちますか?病院で、ケガをした人や病気になった方々の筋力や体力といった運動機能や、立ったり歩いたりといった日常生活での運動能力を高める仕事を思い浮かべがちですが、仕事の範囲は様々です。病院での勤務をする人以外にも、筋力や柔軟性を高めるためのメカニズムや脳の機能を研究する人、企業やプロスポーツ選手と契約してアスリートの支援をする人、高齢者や障がいをお持ちの人々のための施設に勤務する人、訪問リハビリを行う人、市町村の役所に勤務する人...。時代の変化とともに、理学療法士の活躍の場はどんどん変化し拡がってきています。対象となる方も、子供から大人、そして高齢者に至るまで様々です。本講義では、理学療法士の仕事や実際の現場でのお話を皆さんにお伝えしたいと思います。