歯学科
口は人間が生命活動をしていくためにとても重要な器官です。そのような口の中、顎、顔面およびその周囲組織にもさまざまな病気が発生します。口腔外科は歯科の一分野で、顎の中に深く埋まっている歯、顔や顎の骨折、変形や先天異常、顎の骨の中の嚢胞(袋)や腫瘍さらには生命を脅かす口腔がんなどの病気に対して外科的に治療を行うことを専門としています。治療によって審美的な形態と食事や会話などの機能回復に務めています。健康的な生活が維持されることを治療の目的にしている命と向き合う口腔外科についてお話しします。
教授
永易 裕樹ながやす ひろき
歯科の領域で多く認められる病気には、虫歯、歯周病、悪い歯並び(不正咬合)があります。不正咬合を矯正治療して良好な歯並びを獲得することにより、虫歯や歯周病の予防効果に加え、発音の改善や咀嚼(食物をかみ砕くこと)機能の向上というようなメリットも得られます。また、歯並びが悪いと、それを気にして人前で話したり笑ったりすることが苦手になってしまうというような、心理的な影響をもたらす場合があります。矯正治療では、歯並びや顔の審美性を改善することにより、心理面に与える影響も軽減します。本講義では、子供から大人のさまざまな矯正治療についてお話します。
飯嶋 雅弘いいじま まさひろ
見た目の印象は口元が大きな比率を占めます。笑顔が素敵な人に歯が汚い人はいませんね。どのような場でも第一印象が良いことは有利に働きます。日本人は清潔好きで、世界中のどの国の人よりも歯を磨いているそうです。しかし、残念なことにむし歯や歯周病の人は少なくありません。せっかく毎日歯を磨いているのだから、ちょっとだけハミガキの方法を変えて、さらに歯医者を上手に利用することにより、あなたも「歯医者さんにほめられる歯に」なれますよ。
齊藤 正人さいとう まさと
今まで歯の治療を行うときには、歯科医師が歯を削って型取りをし、歯科技工士がすべて手作業でかぶせものや詰めものを作っていました。ところが、最近デジタル技術を応用してこれまでとはまったく違う新しい作り方が行われるようになってきました。型取りの代わりに口腔内スキャナーと呼ばれる機器で歯の形をデジタルデータとして読み取り、コンピュータを使って歯の設計や加工を行います。ほかにも3Dプリンターを使って、入れ歯やマウスガードなども作ることができます。今、歯科の現場で起こっている技術変革の最前線についてお話します。
疋田 一洋ひきた かずひろ
歯科医師は虫歯の治療で、削る→つめる、被せるというイメージから「歯大工」と言われることも一昔前はありました。その世界は毛髪一本分よりも小さな精度が求められる世界です。その精度の実現のために、大工のような「職人技」に加えて、皆さんが習っている「物理学」「化学」「生物学」を応用するサイエンティストな一面もあります。また歯科医師は患者さんへのカウンセリング技術も求められる、文系の面もあります。苦労してなった歯科医師の年収は職業別では6位(医師で2位)と比較的高いわりに、超過勤務時間が職業別で12番目に少ない(医師は64位)というバランスの取れた職業です(H30厚労省調べ)。パートタイムもあり女性のライフイベントにも対応しやすい職業とも言えます。本講義では、歯科医師のなり方と職業イメージがわかるような機会としたいと思います。
准教授
門 貴司かど たかし
みなさんは歯科医院に定期的に通院していますか?痛いとき、気になったときだけではありませんか?「歯周病」と聞くと、「歯ぐきの病気」、「高齢者の病気」と思われがちですが、10代といった若い年齢層でもみられるお口の病気です。しかも、歯周病があることで、心臓病、糖尿病、骨粗しょう症、未熟児出産などに影響があることも知られるようになりました。10代だからと言って見過ごせない病気です。そんな歯ぐきのトラブルを未然に防いだり、いち早く見つけて全身の健康を見据えて対応するのが歯科医師の使命です。「全身の健康は健口から」、いっしょに「健口」について考えてみませんか?
講師
加藤 幸紀かとう さつき
集合時間
1年生(4年生)
2年生(5年生)
3年生(6年生)
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合計