看護学科
活き活きしている人の目は、キラキラと輝いて見えませんか。一方で、やる気を失ったり、落ち込んだりしている人の目はどうでしょう。認知症の人が目の輝きを取り戻していくドキュメンタリーや体験学習をもとに、認知症の人が自分らしく活き活きと暮らしていくためには、私たち専門職や家族の関わり方といった人的環境をはじめとする「環境づくり」がいかに大切なのか、それゆえにどのように環境を整えていくことが必要なのか、一緒に考えてみませんか。そこからプロ(専門職)としての看護について発展させて、お話したいと思います。
教授
山田 律子やまだ りつこ
高校生の皆さんには、高齢者はどのように見えていますか。からだの老化に注目すると、大変そうで嫌なイメージが思い浮かぶでしょうか。でも、高齢者の知識や技術に助けられたり、温かさや包容力に癒やされたりして、すごいって思ったことはありませんか。看護師などの専門職は、年を重ねていく(加齢)とはどういう経験なのかを知る必要があります。そのうえで、高齢者の日常生活や健康状態を理解し、必要とされる支援を考えることが大切です。超高齢社会における看護師の役割とはなにか、一緒に考えてみませんか。
准教授
内ヶ島 伸也うちがしま しんや
病気や障がいがあっても、もしも人生の終焉が近くに迫っているとしても、最期まで自分らしく、生ききりたい。その願いを叶えるため、その人の3つのLIFE(命・生活・人生)を大事にした看護について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。いくつかの事例を紹介しながら、在宅看護の魅力についてお伝えしたいと思います。
川添 恵理子かわぞえ えりこ
毎日の暮らしにおいて誰もがこころの危機に遭遇する可能性があり、こころの健康の重要性が高まっています。そこで、こころの健康とはどのようなことかを知り、こころの健康に携わる看護師の活動について知ることを通して、高校生の皆さんが自分自身でできることや、身近な友人や家族、同じ地域に住む人々にできることを一緒に考えましょう。 こころの健康に携わる看護師には、精神に障害のある方やあらゆる年代の人々のこころの健康を保持・増進する役割があり、その人らしく生きるということを目指しています。それはどのようなことなのでしょうか。この講義を通して看護の基盤となる「看護のこころ」を知り、看護師の仕事への関心が高まることを期待しています。
宮地 普子みやぢ ひろこ
皆さんは、「保健師」という看護職をご存知ですか?「保健師」は病気や介護を「予防すること」に重点をおいて、一生涯にわたって、地域で暮らす人々の健康を支えるやりがいのある仕事です。赤ちゃんからお年寄りまで、健康な人も、病気や障がいがある人も、地域のあらゆる人々が、その人らしく健康で安心して暮らしていけるように、保健師はどのような仕事をしているのでしょうか? 北海道医療大学では、2025年度から、大学院に保健師の養成コースを開設します。この講義では、地域で幅広く活躍する保健師の仕事とその役割、魅力について、皆さんと一緒に考える機会にしたいと思います。
講師
明野 聖子あけの せいこ
皆さんは、ナース・プラクティショナー(NP)という看護師について、聞いたことがありますか? 世界各国には、処方権(お薬を処方する資格)を持つ看護師がおり、多くの地域医療を支えています。NPは、看護師のキャリアアップ・コースの一つで、大学院の修士課程を修了しなければ得られない資格です。高度な知識とスキルをもつNPは、医学的評価と生活の質、両方の観点を統合し、患者に必要な医療を判断してタイムリーに提供します。残念ながら、日本ではまだ処方権は医師のみが持つ権限となっており、国家資格として海外のNPと同等の権限を持つ看護師は誕生していませんが、その準備は着々と進んでいます。北海道医療大学では、国の制度化に先駆け、NPの養成コースを大学院に開設しています。この講義では、将来看護師を目指す方に、ぜひ、看護師の未来像を知って頂きたいと思います。
石角 鈴華いしずみ れいか
福祉マネジメント学科
大学では、おもに教職課程の授業を担当しています。「教育学」と「教育福祉」が専門分野です。次の内容の授業ができますので、是非、活用してください。 ○点字、スロープなどのバリアフリー、福祉はなぜ社会に必要なのかを、実際にさまざまな道具等を使いながら「(バリア」と「フリー」の体験)、わかりやすく学べます。 〇福祉の視点での「みんなにやさしいまちづくり」について、考えることができます。 ○「福」「祉」の意味を、福祉という仕事の内容、大学で学ぶ福祉の内容を踏まえまがら、わかりやすく学べます。 ○特別支援学校・高校の教員の仕事内容や魅力を、免許の取得方法を含めて、わかりやすく学べます。 「福祉」について、広く考えます。福祉の役割、学ぶ大切さ、自分の身近な問題であること、また福祉を学んだあとの様々な仕事に就についても紹介できます。福祉を学ぶ、仕事の魅力をみなさんにお伝えできたらと思います。
白石 淳しらいし じゅん
現代社会を俯瞰すると、格差や孤立化といった社会的な課題と多様性(ダイバーシティ)を認め合う社会を目指す、大きな転換期と迎えていると言え、ストレス社会とも評されます。ストレス社会は、メンタルヘルス(精神保健)に不調をきたす人々も生み出します。国家資格である精神保健福祉士は国民のメンタルヘルス課題を支援するソーシャルワークを行う専門職として期待され、本人や周囲、社会に向けて支援活動を行っています。本講義では精神保健福祉士の紹介と精神保健福祉士の支援の実際として、大学で学ぶ「○○モデル」「△△アプローチ」というものをご紹介します。普段の私たちの生活にも役立ちます!
橋本 菊次郎はしもと きくじろう
Quality of lifeが医療において重要視さています。生命・生活・人生の意味を持つLIFE。「人生」には、時に生命よりも重要な「何か」があることがあります。 思いがけない妊娠、突然の病気、いのちを終う時、重要な「何か」に気づくきっかけになります。金はないけど幸せに暮らしたい、大切な人と暮らしたい・ひとりで生きていきたい、大好きなことを続けたい。重要な「何か」の実現には、誰かのサポートが必要となることがあります。 ソーシャルワーカーは、関心を持ち、一緒に一歩を踏み出すことで「周りの環境(社会)」を変えられることがあることを知っています。この価値ある「何か」の実現に向け、医療専門職はもちろん、当事者と相談しながらサポーターを増やしチームづくりを行います。チーム医療の形成プロセスと「LIFEを支える」ことについて、体験的に考えてみませんか。
巻 康弘まき やすひろ
障がいのある方の中には、自分で呼吸や食事をすることが出来ない方がいます。その方々に対して、痰の吸引や栄養を摂れるようにする「医療的ケア」が必要となります。医学の進歩や超高齢社会により、医療的ケアの必要性が高まり、2015年から介護福祉士等の実施が認められるようになりました。「医療的ケア」を担うことで、医療的ケアが必要な子どもや人、家族が安心して心地よく暮らせることにも繋がります。本講義では、「医療的ケア」について知り、ケアの必要性や対象となる方々への接し方等を一緒に考えてみたいと思います。シミュレーターを使用した体験も行う予定です。
下山 美由紀しもやま みゆき
近年、障がいがある人のスポーツ、特に「パラスポーツ」と呼ばれるスポーツを目にする機会が増えてきました。障がいがある人にとって、スポーツの役割とはなんでしょうか。からだを動かして体力をつける、といった身体的健康のイメージがあるかもしれません。もちろん、スポーツは健康増進に重要です。しかし、それだけではなく、「生活」を充実させていく大きな役割も持っています。福祉の立場から障がいがある人のスポーツについて、本人はもちろん周囲の人、そして社会に対する役割を考えてみませんか。パラスポーツの理解も深めていきましょう。
近藤 尚也こんどう なおや
みなさんのおじいさんやおばあさんは、元気に生活していますか?人によって違いますが、75歳ぐらいになると「体」や「心」、そして「人間関係」に大きな変化が現れます。体の変化が大きくなると、人の助けが必要になり、生活が難しくなることがあります(これを要介護状態と言います)。心の変化としては、うつ病や認知症になることがあります。いつまでも元気に過ごすためには、高齢者に起こりやすい体の変化を正しく理解し、周りの人たちが優しく手を差し伸べることが大切です。 本講義では、体の老化を正しく理解するために、「高齢者疑似体験」を行います。これにより、お年寄りの苦労を理解することができます。お年寄りの人数が増えている社会ですので、どのような仕事を目指す人にとっても貴重な体験になると思います。
池森 康裕いけもり やすひろ
皆さんの介護のイメージはどのようなものでしょうか。「介護は大変そう」、「介護を受ける人ってかわいそう」と思うところがありますか?実際にそのようなこともあると思います。でも、そのようなことばかりではありません。誰にでも感情があり、笑顔になることができます。相手の自然な笑顔を見ると自分も嬉しくなりませんか?その笑顔を作るのも介護です。介護される側・する側が一緒に笑顔になれることとはどのようなことなのか、一緒に笑顔になりながら考えてみませんか。
髙橋 由紀たかはし ゆき
児童虐待のニュースの多くが「児童相談所に保護されました」で終わっています。虐待被害にあった子どもにとって、児童相談所への保護は解決ではなく、始まりです。虐待の被害にあった子どもがその後どのような生活をしているのか、どのような困難を抱えて生きているのか、加害者とされる大人が抱えている困難とは何か。「親子を分離して解決」ではなく、子どもが安心して生活できるよう、地域に求められることについてお話しします。
助教
片山 寛信かたやま ひろのぶ
理学療法学科
皆さんが耳にしたことのある、理学療法(士)やリハビリテーションという言葉。「これらの言葉を簡単に説明してみて下さい」と言われたらどのように説明しますか。これらの分野への進学を考えている方々、或いはこれらの言葉について興味を持ってくれた方々に、言葉の意味などを分かりやすくお伝えします。そして、これらの言葉が、実は自分たちが生活する社会に身近なものであることを併せてお伝えします。
鈴木 英樹すずき ひでき
作業療法学科
新型コロナウイルスの感染防止のために、外出や人との接触などさまざまな行動が制限されるようになりました。その時に感じる気持ちは、病気や障害を抱えてしまっている人に生じている、不自由さやバリヤにさいなまれている心境に近いと推察されます。 作業療法の視点や観点では、日常生活や家事、仕事、余暇活動などにまつわることすべてを「作業(Occupation)」といいます。人間は作業的存在であり、“自分らしく生きること”の中心には、その人に特有な価値や意味を持つ作業があると考えられています。大切な作業が思うようにできないことは、無力感につながり、大きなストレスを伴うことから、健康状態の悪化につながることがよく知られています。改善のためのキーポイントは、再び意味や価値のある作業が遂行できた実感が、内面に生じる「自信」へとつながっていくことです。
鎌田 樹寛かまだ たつひろ
生活不活発病とは「動かない」状態が続くことにより、心と体の機能が低下して「動けなくなる」ことを言います。特に高齢者や持病のある方は「生活不活発病」を起こしやすいと言われています。身近な生活の中で「生活不活発病」を予防できる方法は運動や栄養のコントロールなど様々ですが、作業活動という新たな視点から、日々の作業バランスを考えてみませんか。そこには今まで気づかなかった新たな発見があるかもしれません。
坂上 哲可さかうえ てつよし
病気になって体や心が思うように動かなくなると、活動の楽しみが激減します。そのような人であっても、活動を楽しむにはどうしたらよいのでしょうか。その前に、そもそも活動の楽しさとは何なのでしょうか。本講義では、最近明らかになった活動の楽しさや、楽しさの効果について、実例を通してみなさんと一緒に考えていきたいと思います。
本家 寿洋ほんけ としひろ
はじめに、一人一人にとって興味があること、してみたいことを振り返ります。次に、興味があることやしてみたいことが上手く行えているか、行えていないのか考えてみます。最後に、興味があることやしてみたいことの大切さを具体化することで、日常生活を丁寧に過ごすことを再認識する機会としたいと考えています。
浅野 葉子あさの ようこ
作業療法士はさまざまな疾患や障害を抱えている方が、安心して生活できるように病院や施設以外でも働いています。それはどのような仕事なのでしょうか?この講義では、「訪問リハビリテーション」という仕事について紹介しながら、生活を支援する作業療法士の仕事についてお伝えします。また、障害者の方が地域で生活する際に抱える困り事にも触れ、誰もが住みやすい社会とは何かについても考えていきたいと思います。
朝日 まどかあさひ まどか
言語聴覚療法学科
言語聴覚士という名前から、「ことば」や「きこえ」の障害を診断・治療するイメージを持ちやすいのですが、実際には言語聴覚士の仕事は幅広く、人間の生活を支えている記憶力や注意力などの脳機能の検査や訓練も行います。記憶力や注意力をどのような方法で調べるのかを、実際に検査を体験しながら大脳の機能にかかわる言語聴覚士の仕事を紹介したいと思います。
田村 至たむら いたる
人間は「ことば」を使うことで自分の思いや考えを相手に伝えることができ、「ことば」を使ったコミュニケーションには人と人とをつなげる役割があります。「ことば」を生み出すのは脳であり、脳の病気によって生じる失語症は、それまで自由に使えていた「ことば」を話すこと、理解することが難しくなります。失語症のある人は自分の思いを「ことば」で相手に伝えることができなくなり、それまで暮らしていた世界とは別の世界に迷い込んだように感じ、疎外感を感じてしまいます。言語聴覚士は、失語症のある人たちが再びコミュニケーションをとることができるように、脳科学とコミュニケーション科学の視点から失語症のある人を支援していきます。模擬講義では、失語症のある人へのリハビリテーションの実際をお話しします。
若松 千裕わかまつ かずひろ
集合時間
1年生(4年生)
2年生(5年生)
3年生(6年生)
参加人数の詳細が不明の場合は合計欄に概数を記入してください。
合計